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吉田 勝; 浅野 雅春; 大道 英樹; 林 裕*; 山口 格*; 松田 和夫*
Int. J. Pharm., 115, p.61 - 67, 1995/00
被引用回数:2 パーセンタイル:8.48(Pharmacology & Pharmacy)ヒト型結核菌青山B株から抽出されたZ-100(丸山ワクチン)を放射線治療を受けた人に投与すると、白血球増殖因子を刺激し血液成分を正常なレベルにまで短時間に回復できることが知られている。しかし、この物質は血中での半減期が短かく、安定性に乏しい。そこで、Z-100を生体分解性の乳酸ポリマー中に包括して徐放製剤とすることにより上述の欠点の改良を試みた。放射線照射後のマウスについて、延命効果及び造血幹細胞(顆粒球、マクロファージ系前駆細胞)に与える影響を調べた結果、徐放製剤を埋め込まなかったマウス群は照射後20日以内に100%死亡したのに対し、投与系では70%の延命効果が認められた。また、造血幹細胞に対しても顕著な増殖作用が認められ、Z-100の長期間にわたる有効な作用が結論できた。